衣替えの季節の皮膚トラブル対策

暑さもひと段落して、そろそろ衣替えをしなくてはと思っている方も多いことと思います。
この時期に起こりがちな皮膚トラブルは、ちょっとした工夫で乗り切ることができます。

衣替え後の肌着は、洗濯し直してから着るのが正解

だんだん朝晩が過ごしやすくなり、秋の気配が色濃くなってきた今日この頃。もう終わるかなと思いながら、日中は暑い日も多く、なかなか終わらないのが残暑であったりします。日中が暑いと着る洋服も半袖で過ごせますが、朝晩が涼しくなっていくと長袖のシャツやカーディガンも欲しくなり始めます。
暑い日が続いているとついつい衣替えも後回しになってしまうことが多いので、台風が過ぎ去った後や秋雨前線の影響で急に寒くなると、洋服ダンスから長袖や温かめの肌着を引っ張り出して着ることになります。

半年以上タンスでお休みしていた洋服との再会です。
温かい洋服を着るとほっとする反面、アトピーで悩んでいたり、肌が敏感なときは、肌にトラブルが起きることがあります。

猛烈なかゆみに襲われたり、落ち着いていたアトピー症状が急に悪化したりするのです。
また、いつも繰り返される悪化のようにアトピーが悪化してしまい、調子が悪いという言い方をされる方もいます。
アトピー症状がある部位が悪化するだけでなく、それまでかゆみを感じていなかった皮膚が急にかゆくなることもあります。皮膚の柔らかいところや敏感なところに、ボコボコと膨らんだ湿疹(蕁麻疹)ができることもあります。

夏の終わりから秋にかけて急にアトピーが悪化した際は、ブタクサやヨモギなどの秋花粉に原因があることもありますが、衣替えをしたことでのハウスダストやダニなどの影響が原因になることもあります。皮膚症状だけでなく、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどのアレルギー症状も起きることがあります。

対策としては、洋服タンスから引っ張り出して着る前に必ずひと洗いしてから着ることです。また衣替えをする際は、服を運び出すときは、ほこりが立たないように静かに扱ったり、部屋の風通しを良くして換気をよくしておく、マスクをしてホコリを吸い込まないようにするなども行うとよいでしょう。
急に引っ張り出して慌てて着ることがないように、だんだんと涼しくなってきたら秋冬の洋服の準備をするとよいでしょう。
目安としては、学校や制服のある会社などは10月1日から冬服に切り替えることが多いようですが、最高気温が20度前後、最低気温が15度前後になり始める10月半ば頃までに衣替えをする用意をしたらよいでしょう。

ハウスダストにやられてしまい、かゆくなってしまったとしても慌てることはありません。
このかゆみは急に起きた表面的な変化なので、抗アレルギー薬がよく効きます。
かゆくなり蕁麻疹ができたら、手持ちの抗アレルギー薬を飲むとすぐに治まります。なくても市販のアレグラやアレジオンでも対応可能です。
また、栄養素としては、ビタミンCやケルセチンはアレルギーに対する効果があります。
クリニックでお譲りしている水溶性ビタミンBとCを含有するMix(ミックス)やケルセチンとオメガ3を含有したアンチアトピーを飲むと数時間で症状は治まっていきます。